シャンブルドットでの朝食は、焼きたてのバゲットとクロワッサン。
シンプルだけど、とっても美味しい。
うちの実家にはフレンチスタイルのベーカリーなど存在しないので、
私たち家族が知っているのはいわゆる「フランスパン」。大ぶりでふわふわしたパンだ。
それに比べてこちらのバゲットは細みで、表はパリッ、中はふっくらもちもちで重量感がある。
ナイフが添えてあったが、フレンチスタイルに手で豪快にちぎって取り分けた。
家族はこのパンに感動したよう。
ジャムもルバーブなど日本ではなかなかお目にかかれないものがあり、いろいろ試しながら楽しい朝食となった。

ベルサイユへはパリ中心部から約30分。
道の混みようによって倍以上時間がかかることもあるようだが、幸運なことに渋滞に巻き込まれることなく、到着。

今回は日本語を話すガイドさんを頼んでいたため、彼女と現地で合流。
キャロラインさんはご主人が日本人だという、日本語、英語に堪能な女性。
フランスではこういった美術館など公共の場でガイドをできるのは、国家試験をパスしたプロのガイドのみ。
9時に一番乗りで宮殿へ入ったので、途中まで借り切り状態だったので、ゆったり見学することができた。
ベルサイユには世界各国から観光客が来ているが、特に中国人の団体観光客が多かったような気がする。
そして彼らのマナーは悪く、フラッシュたき放題で写真撮影に興じていた。
キャロラインさんも「No Flash!」と盛んに注意していたけれど、あまり効果がなかったようだ。
客のマナーが悪いと、ガイドさんたちが怒られるそうで、温和なキャロラインさんもかなり怒り心頭の様子だった。
キャロラインさんはいろいろな話をしてくれたけど、一番面白かったのは、ルイ14世は凄腕のビジネスマンだったという話。
彼はなんでもショーにしてしまい、入場料、観覧料を徴収していた。
例えば、王様の朝の起床の儀式。たとえその前に目が覚めていたとしても、毎朝9時に小さなオーケストラの演奏とともに、王様が起きる、というショーを上演。もちろん前列の方が後列よりも料金が高かった。お后のお産だってショーとして上演してしまうっていうんだから、徹底している。なかでも一番すごかったのは、王様がトイレで用をたすところまでショーにしていた、ということ。これが一番高いショーだった、っていうんだから驚きを通り越してあきれてしまう。
王様が用をたすところなんて見学したいものかしら??
でもこのショーのおかげでかなりの財を築くことができ、この豪華絢爛な宮殿を建てることができたらしい。
しかし、この宮殿の豪華さはすごい。
自らを神を呼んだ太陽王ルイ14世が、その力を誇示するために建てた豪華絢爛な宮殿。
まさに絶対王政の象徴であるこの宮殿の建築には50年もの歳月が費やされ、国内外から建築資材と著名な建築家、彫刻家、画家、工芸家、造園家、そして何万もの労働者が駆り出されたという。
フランス革命の原因ともなったこの宮殿。
その是非はともかく、金と時間に糸目をつけずに造ったからこそ、現代では成しえないであろう完成度の高い芸術が時代を越えて見る者に感動を与える。
しかし、こんなところに住んで疲れないかしら・・?
わびさびなんて感覚はないんだろうけど、マリーアントワネットだって誰だってこんな場所にずっと閉じ込められてたら、
そうとうストレスたまるだろうに。

私たちが宮殿を見学している間に、外の天気はすごいことに。。
外に出る頃には強風と大雨で、傘も役に立たない。
後で知ったのだが、ボルドー地域を中心にここ10年で最大のストームに見舞われて、8人が亡くなったらしい。
私たちがいた場所はそれほどの被害はなく、傘が折れたぐらいだったが。
宮殿見学のあとは近くのブラッスリーでランチ。
シーフード専門店だったので、生ガキなどの盛り合わせを注文。

ランチのあと、いよいよワインと美食の土地、ブルゴーニュ地方へと向かう。
長い長いドライブの始まりだ。